医学部医学科の中川講師が参加する研究コンソーシアム「G2P-Japan」が、新型コロナウイルス「ミュー株」が中和抗体に対するきわめて高い抵抗性を持つことを明らかにしました(東海大学公式サイトにて紹介)

医学部医学科基礎医学系分子生命科学の中川草講師(総合医学研究所/マイクロ・ナノ研究開発センター)らの研究グループが、新型コロナウイルス「ミュー株」(B.1.621系統)が感染者とワクチン接種者の血清に含まれる中和抗体に対してきわめて高い抵抗性を示すことを発見。その内容をまとめた論文が11月3日に、アメリカの科学雑誌『New England Journal of Medicine』オンライン版に掲載されました。この成果は、東京大学医科学研究所附属感染症国際研究センター・システムウイルス学分野の佐藤佳准教授が主宰する研究コンソーシアム「The Genotype to Phenotype Japan (G2P-Japan)」が発表したものです。中川講師は大規模なDNA配列情報を活用し、さまざまな環境や生物に存在するウイルスの同定や比較解析、人獣共通感染症ウイルスの突然変異と感染性の解析などに取り組んでおり、ゲノム科学の専門家としてG2P-Japanに参加しています。(中略

中川講師は、「新型コロナウイルス感染症を収束させるためには、公衆衛生の視点から感染対策を講じるとともに、ウイルスの遺伝情報を解読して変異を調べ、その特徴を解明することが重要です。今後もG2P-Japanのメンバーと協力しながら、ウイルスの性質が変化するような変異を早期に発見し、感染拡大に寄与する可能性を明らかにする研究を推進していきたい」と話しています。

※『New England Journal of Medicine』に掲載された論文は下記URLからご覧いただけます。

https://www.nejm.org/doi/10.1056/NEJMc2114706

この記事は東海大学Webサイトより紹介されました。(写真は東海大Webより抜粋)